京都 四条高倉の占庭から

エデンの東、じゃないのよ。

やっと『有頂天家族 二代目の帰朝』森見登美彦を読み終えました。

10日ほどもかかって。

ああ、長かった・・・・。

これ、三部作の二部目らしいんですけれど、そこまで引っ張る物語なんやろか。

一部はすごくおもしろく読んだんですけどねぇ。

ま、三部が出たら、やっぱり読むんですけど。

 

昔はマンガも大好きだったんですが、最近はあまり読みません。

マンガまで手が回らない、と言った方が正確かな。

同様に映画やDVDにも手が回らない。

テレビもほとんど見ないんですけどねぇ。

そうしても、読書に割ける時間が減ってゆくばかりなのは、

どーゆーこと?

厳選して読まなければ、残り時間に見合わない、と、

年齢的に焦ってしまいますことよ。

 

今日は10年くらい前に読んだマンガをご紹介。

 

東のエデン杉浦日向子

青林社からハードカバーで出ているものです。
唐草模様の装丁が、とてもよい配色で上品。
誰の装丁なんやろ?と思って見ると、

”月日工房(つきひこうぼう)”とありました。

その注釈っぽい入れ方もいい感じ。 

内容は杉浦日向子にしては江戸江戸してなくて、

ストーリーもあって、主張もよくわかる作品でした。
こんな作品を出してたんやね。知らなかったなあ。

あとがきの文章に、


  毎日が、穏やかに過ぎて行きます。
  朝起きて、食事して、トイレして、自転車漕いで、

  風呂入って、少し酒飲んで、眠ります。

  無事これ名馬の伝にならえば、
  何事もない日々こそが最良の人生なのかもしれません。
  惰眠の日々を、思う存分むさぼっています。
  生きてここにあることを忘れてしまいそうなほど、

  しあわせです。 

 

と、ありました。
平成元年に発刊されていますから、

このころの杉浦さんはまだ発病もされてないし、

離婚も(結婚もかな?)してなかったころですね。
そう考え及ぶと、なんと儚いものであろうかと思ってしまいますね。
しあわせなんて。

(2006/11/23)