どっちにしようかなあ、と迷ったときなどは、
タロットカードで占うと、もっとも簡潔な答えを出せます。
二者択一、三者択一などはタロットカードの得意分野です。
たとえば、二者択一で占った結果が、
「どっちもいい」とか「どっちもよくない」という場合が出てきます。
または「どちらもイマイチ」というようなことも。
実際問題、どちらの道を選んでもよくない場合もあれば、よい場合もあるわけで、
それがそのまま占いの結果として出たと思えば、
そりゃそういうこともあるよねー、と納得できますよね。
けれども、決めるに決められずに、よし、ここは占いにでも頼るか!
と思って、おいでになったお客さまに、
「どっちもよくないですね」は、まだしも、
「どっちでもいいですよ~」とお答えしたら、
迷いの答えは得られないことになってしまいます。
何のためにココに来たの思ってるの!
という話ですよね。
ですので、Aの道とBの道があるのなら、
Aはこういうことでイマイチ、Bはこういうことでイマイチ、と、
それぞれのイマイチ具合の違いをカードを読んでご説明します。
それをお聞きになったお客さまご自身が、
じゃあ、こっちのイマイチの方がマシか・・・・
という選択をされるか、
どっちのイマイチも受容しがたい。
と選択をやめられるか、
どっちもイマイチなら自分の好きな方を選ぼう!
と思われるのかは、占い師が口を挟む領域ではないんですね。
ですが、お話しているとき、わたしはわたしなりに、
自分だったら、こっちを選ぶだろうなあ、と頭には自然に浮かびます。
けれど、明らかにどちらかのカードが良い場合を除いて、
自分の考えに誘導することはありません。
占い師の役割は、カードを読んで、伝えるだけ。
これはタロットカード占いの鉄則でもあります。
そこから感じ、選択されるのはお客さまなんですね。
で、ちょくちょく不思議なことが起こります。
AとBの道、それぞれのカードの説明をし、
これならば、どなたもきっとAを選ばれるだろうという時に、
じゃあ、Bにします。
とおっしゃることがあるんです。
え、、、え? そっちですか?
とこちらはカン違いされてるんじゃないかしら、と
確認しますと、やはりBを選ばれているんですね。
その選択を不思議に思うほど、ふたつに差異があっても、
迷いなく選ばれたりします。
それはお客さまが、
なんとなくそうお感じになったのか、
そもそもそうするおつもりだったのか、
そちらの方が最も優先したい部分をカバーされていたのか、
は、わかりません。
占い師はそれ以上、踏み込む立場ではないのです。
迷ってらしたお客さまが、お決めになることができれば、
占い師の役割は果たせたということなんですよね。
カードをシャッフルし、並べて、読む。
そこから先のことは、もう占い師の手を離れているんです。
その行く末の意外性も、タロットカード占いの、
不思議でおもしろいところのひとつだと思います。