京都 四条高倉の占庭から

意外なご要望

お客さまとお話していて、えっ!?と驚くことは、たびたびなのですが、

要望されて、えー!そうなんですかーーーー?と思ったこともいくつかあります。

 

そのひとつが、

「何か物を売ってほしい」

というもの。

わたしは占いのお店で、魔除けっぽいものや、アクセサリーのようなものを売る、

というのが、どうもしっくりこないので、物販は一切していません。

自分が占いに行って、そういうモノを勧められたらイヤだと思うだろうしなあ、

ということで。

 

でも、それはわたしの感覚であって、みなさんがそうということはないんですね。

そうおっしゃったお客さまは、占庭でお守りみたいなものとか、石のブレスとか、

そういうものを買って帰ったら、きっと安心するから、って話してらして。

それを持っていることで、ほっとしたり、大丈夫って自分を励ましたりできる、

っておっしゃるんですねぇ。

 

わたしにしてみたら、へぇ~~~~ と目が丸くなる感じでした。

なるほどー そういう考えもあるんやなあ、と思って。

そんな風に考えていただけるのは、ありがたいなとも思ったのですが、

何かトクベツな力を持っている占い師ではないので、

やっぱりそういうガラではないことは、気が進まないんですよ。

占庭のロゴマーク入りのボールペンとか、そういう実用的なものなら、

気軽に使えていいかも、なんて思うんですが、

それはお客さまの要望とはズレてますよね、たぶん。

で、やっぱり物販はしておりません。

 

そして、もうひとつ驚いた要望が、

「みゆきさんに叱ってほしかった」

です。

叱られたい、というのが、そもそもわからないんです。

叱られたくない、ならすごくわかるんですけれど。

 

占庭の基本的なスタンスが、なるべく否定しない、だもんで、

叱る、ということはまずしません。

だいたい、親でも先生でもないのに、叱るのはおかしいですし。

たまに、脅したり、怒ったりする占い師の人もあるらしく、

それはちょっとなあ・・・・と思っていたのですが、

そういうニーズがあるってことなんや、と腑に落ちる思いです。

 

もちろん、占庭でも、あまりにも勝手な話や、ズルイ人、犯罪一歩手前、

みたいな方には、忠告はさせてもらいますが、あくまで自分の意見として、です。

占い師としては、

「これだけ運気のいい時にがんばらないでどうすんの!」的な激励はしても、

叱咤の方はほとんどしませんねぇ。

占い師に叱られて思いが変わることがあるなら、それはたぶん、

変えたい、変わりたいとご自身が思ってらしたところをたまたま背中を押した、

という場合なんじゃないでしょうかねー

 

人の気持ちを他人が変えることは不可能なんですよね。

変えることができるのは、自分自身だけ。

ですので、変わりたいと思ってらっしゃる方には、その方向性を定めたり、

方法を探ったりするために、占いを利用していただけたらな、と思っています。

けどまあ、確かにそういう場合、わたしがキビシク叱ったりして、

それで、お客さまの気持ちを変化させられる場合もあるのかもしれません。

でも、やっぱり、そういうの性に合わないしなあ。

ご自身で考えて、決めて、歩を進めていただかないと、

意味がないような気がしてしまうんです。

 

ということで、ご要望にお応えできない場合もありますが、

占庭は、いつもお客さまのお気持ちに誠実に添いたいと考えています。

いままでも、これからも、ここはきっと変わらないと思います。