なんだかよくわからない怒涛の一週間が終わりました。
とっても忙しく、ブログの更新もままならずで。
それでも、たくさんの方にお読みいただいていまして、ありがとうございます。
このブログをお読みになって、占庭に興味を持ってくださり、
「ちょっと行って、話してみよう」
と思ってくださるって、なんてありがたいことでしょうか。
ブログを書いててよかったなー
と何度も思った一週間でした。
で、書きたいことはいくつかあるのですが、それはもうちょっと落ち着いて、
腰を据えて書くことにしまして、今日は久々のカテゴリ「読書」で。
わたしはとにかく伊藤比呂美さんが大好きで、
って以前にも書きましたけど、ここでまた。
だって、しんどい時ほど効いてくるんですもの。
『人生相談万事OK!」伊藤比呂美著
これは「西日本新聞」での人生相談をまとめたもの。
根っこがね、ひとつなんだなあ、、、、と感じさせられます。
伊藤比呂美さんというひとは、あれこれ依存症なども抱えていて、
アタシって生まれつき精神的にタフなの、という方ではないんですね。
そういうひとが、結婚離婚を繰り返し、三人の娘を産み育て、アメリカに住みつつ、
日本に住む親の介護もし、もちろん作品も書き、、、、なんとも大変な人生です。
あれこれゆっくり悩んでいるヒマもないでしょう。
自分の基準を曖昧にしていたら、一歩も進めないかもしれない。
だから、価値観や他者との関わり方などをなるべくシンプルにしているのかもなあ。
そして、それを無闇に疑わないことも重要。
迷路に入ると抜けられないもん。
『仕事と家庭、両立できる?』という相談の答えはこれでした。
自由業ではありますが、終始一貫して働くおかあさんとして生きてきたあたしが証言します。
「がむしゃら」にやってきたんです。「家庭と仕事の両立」なんていう言葉は、死語だと思っていました。
主婦業および親業は、女ひとりの力ないしは存在で完結するものではなく、パートナーの力も存在もあってこそ、はじめて完結します。
つまり両立とは、両方ともきちんと成り立っているということを前提にしてますけど、そもそも成り立っていないのですから、両立のしようがない。
はっきりいえば、家事については、手抜きできることは手抜きして、やってきたということです。
育児に関しては、どんなに心血を注いだところで、子どもは子どもの道を行く。
子どもに向かうときは「ど真ん中直球」の気持ちで、「子どもが見ているものを子どもの目線で見るように」心がければ、あとはナルヨウニナルと念じているしかないと思ってきました。
毎晩寝る前に、目をとじて「あたしは何をしたいか」じっくり三分間ほど考えてごらんなさい。
「何ができるか」は、このさい問題じゃありません、やろうと思えば、たいていのことはできるんです。できないのは、とちゅうで、困難に負けてあきらめてしまうからです。
「何がしたいか」がわかったら、それを可能にする。それだけです。
簡潔です。
しのごの言ってるヒマはない。
ムダに悩まずに生きていくには勢いも必要なんやなあ。
なにしろ
「石橋も叩き過ぎると壊れてしまいます。
壊れる前に走って渡り切るという選択肢もありましょう」
みたいなひとなんです。
「悩むのは三日先まで」。
まったくもって順風満帆、円満な人生ではない彼女だからこそ、
そのツケを全部引き受けてきたひとだからこその名言です。
いいなあ。
好きだなあ。
伊藤比呂美さんの考える最高の夫とは、
女の立場を理解してくれる夫です。
妻の人格も権利もみとめ、代理母でもペットでもメードでもなく、個性を調和させながら、ともに暮らして、家族関係を共有していける男です。
(同様のことが女にも、夫にたいして要求されます)
なんだそうです。
ふーーーん。
この伝で言うならば、わたしは最高の夫を引き当てた、ということになります。
最初の失敗から学んだものは大きかった、っちゅうことですね。
くじけず生きててよかったなあ。
(2010年5月9日)