京都 四条高倉の占庭から

少女マンガをバカにするなかれ

昨日、業務スーパーで人参が2キロ150円で売っていまして。

安い! けど、この大量の人参をわたしはちゃんと消費し切れるのか?

うーーーーん。安い。でも重い。けど安い。多すぎる。

さんざん逡巡した挙句、買ってしまいました。

小ぶりながら22本もある人参。

どーしよーーーーー。

人参をふんだんに使った料理って、何がありましたっけ?

 

 

さて、昔から、少女マンガでは、ぱっとしないドジな女の子が、

とても素敵な男子に想いを寄せられる、っていうストーリーがありますよね。

少女マンガの王道です。

そんなことは夢物語。しょせんマンガよ、マンガ。

と、わかっていながら読んでるところもあって。

 

ところがね、以前観に行った芝居の中で、それを体験してしまいました。

ミュージカルではないんですけれど、一部ダンスシーンがあったんですね。

キレキレで抜群のダンスセンスを見せる女優さんより、

あきらかにテンポがズレていて、なんなら手を挙げるところが左右違うとか、

振りもかなりモタついている女優さんに釘付けになってしまいました。

一番、地味な役どころで、風貌ももっちゃりした感じなんだけれど、

なぜかもう、その人から目が離せなくなってしまって。

わたしが男ならば、それは恋だよ、ってぇことになったのではないか、と。

 

もう画に描いたような「ぱっとしないドジな女の子に惹かれる」ってやつです。

あるんやなあ、こんなこと、ほんとに。

と、少女マンガが、絵空事ではないと体感しました。

 

そういえば、高校生の時、アイドル級にかわいい友だちがいたんですが、

その子がドライに語ったところによると、

「男の子って、案外、自分では手が届かないと思う相手には、

 それほど本気にならないみたい。憧れるだけ。」

って話で。

 

そうか、憧れられてるんや。そういうのを体感してるんやなあ。

ホントにかわいい子は言うことが違うなあ、と感心したものです。

「アナタの知らない世界」の匂いだけ、ちょっと嗅いだ気分でした。

 

で、続けて、

「その点、おねえさんなんか狙い目なんじゃないかと思うけど」

とクスッと笑って言いました。

この、おねえさんというのは、わたしのことです。

いつも冷静で動じない。とても同い年とは思えない、

ということで、中学の頃から、みんなにこう呼ばれていました。

ええ、どう考えてもモテないキャラですよね。

 

この時のクスッには、見下すニュアンスも含まれてたんでしょうけれど、

その圧倒的かわいらしさの前には、なすすべもなく。

まあ、歴然たる格差があるので、腹も立たないわけですね。

 

で、そんな話をサラッと聞き流していたワタクシですが、

思い返せば、50年以上生きてきて、

アイドルみたいにモテモテのイケメンを好きになったことは、

一度もなかったわけですよ。

そういう人は別世界の人というか、違うダンジョンの生物と認識していました。

なるほど、彼女が言っていたことは、男女を逆転させても通じるものであったか。

と、今さらながらに納得です。

 

もちろん、カッコイイなあと好きになったことはあるにせよ、

そのカッコイイなあと思っている相手は、決してザ・イケメンじゃなかった。

自分から見て素敵要素はたっぷりあるのだけれど、

ダメな部分もしっかりあって、けど、そこをゆるすことができて、

その上でカッコイイと尊敬できる人を好きになっていた、というわけですね。

 

まあ、世の中には顔こそすべて、とか、脚こそすべて、という人もありましょう。

が、そういう観点からも、男女とも、平均値がぱっとしないから自分はダメ、

と思う必要はないんじゃないか、と思えてきます。

むしろ平均点なんてどうだっていいんですよ、きっと。

 

ですのでね、まだよい恋にめぐり会えていない人も、悲観しなくていいです。

それは、あなたがイケてないからではないんです。

あきらめたり、投げやりになってしまっては、いい運もつかめません。

いつでもウェルカム! な気持ちで、鳩尾を上げていてください。

なぜ鳩尾かというと、鳩尾を下げているとよくないものが入ってきやすくなり、

運気が下がる、という話を聞いたことがあるのです。

それが真実かどうかは別にしても、なんだか妙な説得力がありませんか?

そう、胸を張るというよりは、鳩尾を上げて、前に突き出す感じ。

これがいいらしいです。

ま、取り敢えずいいと言われることは、信じてやってみましょうよ。ね。