昨夜、誠光社さんで開催された穂村弘さんの新刊出版イベントに行ってきました。
実におもしろく、大満足でした。
びっくりしたのは、観客の女子率の高さ。
男性客は1割おられるかどうか、ってところで。
穂村さん、こんなに女性に人気なんや、、、、という驚きで、
地味にのけ反ってしまいました。
店内に並んだ椅子の脇をフツーに歩いて入って来られた穂村さんは、
写真で拝見するよりか、ずっと若々しく感じました。
ここでも、ほ~ぅ、と顎を引く感じ。
髪の毛、真っ黒なんですよねぇ。
「えっ、思ってたよりずっとイケメンでびびるんだけど・・・・」
という声も聞こえました。
えっ、びびるんや。あかんよ、あかんよ。
こっちがびびったら、穂村さんは、もっとびびりはるかもしれへんやん、
と心中で呟くワタクシ。
そして、始まったトークイベントは、とても品のよいものでした。
控えめでいて、阿った感のないMCの編集者さん(若くてとてもかわいい)が、
合間に、なかなか鋭いボレーを返したりして、上手に舵取りされていました。
穂村さんのお話は、うんうん、そうそう、と頷くと同時に、
クスッ、ぷっ、あはは、と笑わずにいられないもので、サービス精神を感じました。
なんというか、要するにエッセイそのまんまの方だったわけです。
うん、とても誠実に、ありのままを書いてらっしゃるのだとわかり、
それだけでも、ああ、来てよかったなーと思ったのでした。
実は、あんなにおもしろい文章を書いてらっしゃるけれども、
喋りは全然おもしろくない、ということもあるかもなあ、、、、という
一抹の不安もあるにはあったんです。
けど、いままで抱いてきた穂村さんのイメージが、まったく崩れず、
かといって、急上昇もせず、そのまんまであったというのが、よかったですねぇ。
1時間あまりのトークの中で、一番頻出したワードが、
「鳥肌」でも「怖い」でもなく、なんと「セクシー」で。
これは非常に意外でした。
「それって、セクシーだよね」という言葉の中に、憧れや、やっかみや、
恐れを感じると同時に、突き放してもいるようで。
あまりにも連発されるので、ほんとのところ、その「セクシー」ということを
どう考えてはるのか、が、なんとも謎でした。
よく「COOLだね」とか「それはロックじゃない」とか言う人いますよね?
そういうのをパロってるようにも聞こえて。
でも、そのセクシーかセクシーじゃないかのお話が、いちいちおかしいのでした。
みっちりと色んなお話をしてくださったので、
ほんとうはメモをとりたかったのだけど、
そんなことをしたら、話している穂村さんが緊張されるんじゃないかと思い、
自重しました。
もっと後ろの方で、こっそりメモしたらよかったなあ。
それくらい、とにかくおもしろいお話満載だったんですよ。
そんな中で、一番「いや、ほんと!」と膝を打ったのが、
「浅野(忠信)くんがカラーひよこを売ってたら、めちゃめちゃ似合うよね」
というくだりで。
ほんまや~~~、似合いすぎるわ~~~~と、胸の中で喝采を送るワタクシ。
飲み会にヘーキで時間に遅れてくる人の話も、とてもわかりやすかった。
もちろん、わたしも遅れないように行くタイプ。
一番衝撃的だったのは、定期的に検索をかける、という、ワード群。
そんな人がいるとは、考えたこともなかったなあ、という言葉の組み合わせで。
その独自性に、さすが、歌を詠む人は違うなあ、と思ったり。
(あ、歌は関係ないかも)
とにかく、穂村さんの歌を知らなくても、著書を読んだことがなくても、
充分たのしめる内容なのでした。
今日は心斎橋で、9月4日にはまた京都で、トークイベントがあるらしいです。
ご興味のある方はぜひ。
行かれてソンはないと思いますよ。