京都 四条高倉の占庭から

恋多き人

ちょっと前まで直売所へ行けば、お茄子、キュウリ、ピーマン、万願寺唐辛子、

オクラなどが山盛りで、これがほんとに全部売れるのかしら?

と心配なくらいあふれていたのに、最近は「今日はどちらも収穫してはらへんの?」

と訊いてしまうほど品薄になっています。

端境期っていうのはこういうことなんですねぇ。

キンモクセイの香りにも、あまり出会わなくなって、早く栗ごはんをしないと

栗の季節が終わってしまうううう、と焦ってしまいます。

 

 

さて、今日は ”恋多き人” について。

恋多き人からイメージされるのは、いつも恋人がいる&交際期間が短い&

華やかな交友関係&スキャンダル&愛憎のもつれ、みたいな感じでしょうか。

やっかみもあって、あまりいいイメージでもないのかな。

羨ましくもあり、そんなのは勘弁と逃げたくもあり、で。

 

恋多き人には2パターンあるんですよね。

「恋」のハードルが低い人と、ハードルが曖昧な人と。

恋のハードルが低い人というのは、熱烈に人を好きになる人ですね。

その熱烈も、熱しやすく冷めにくいのではなく、熱しやすく冷めやすいのでもなく、

熱しやすく熱しやすいわけです。

とにかく、次々に人を好きになってしまう。とても好きになってしまう。

けれども、いくら好きになっても、相手も好きになってくれなければ

恋愛は成就しません。

ですので、恋を我がものにするために大変な努力をされます。

こちらのタイプの方は、非常に能動的で、勇敢です。

一般的な「恋多き人」のイメージは、たぶんこちらの方でしょうね。

 

で、ハードルが曖昧な方に共通するのは「恋」そのものがよくわからない、

とおっしゃることなんです。

自分からものすごく好きになった経験がないので、おつき合いしてほしいと

要望してきた人をいい感じだなあ、好もしいなあと思えば交際に発展します。

敢えて断る理由がない、ということでおつき合いする方もおられます。

 

いい感じの人だなあ。好きか嫌いかと言われたら好きな方だなあ。

=つき合ってみようかな

 

となるのだそうです。

非常に受け身で、相手の想いに応えようとなさるわけですね。

この場合、相手の情熱が下がれば、応えなければという想いも低下するので、

執着なくすうっと別れてしまい、また同じようなことを繰り返してしまう。

ということがありがちなんだそうです。

 

肉食系ゆえの恋多き人なのか、草食系ならばこそ恋多き人になってしまうのか、

どちらもモテてらっしゃることには違いがないし、はたから見ている者にすれば、

そのどちらのタイプなのか、見分けがつかないことも多いかもしれません。

 

ハードル低い系の方は概ね自認してらして、恋多き人であることを否定されません。

が、ハードル曖昧系の方は、これは恋なの? つき合うってこういうこと?

というところから迷いがあるようで、ご自身を恋多き人だとは、

さらさら思ってらっしゃらないのです。

 

ドーン! と恋に落ちました、なんてこと、経験してみないとわかりません。

そんなのドラマや映画の中のハナシであって、我が身に起こると思えない、

と考えている方の方が多数派なんだろうなあ、と占っていて感じます。

 

ですのでね、恋がよくわからないアタシってだめなの? と思わなくて大丈夫。

恋なんて、ぬる~い足湯みたいなものから、ヤケドしそうなものまで色々です。

足湯がマッチしている人もあれば、あっつ! あっつ! 

と言いながらじゃないと恋してる気にならない、という人もおられるんですよねぇ。

誰かを愛すること、誰かに愛されること。

そこに温度差はあっても、想う気持ちは案外、大差ないのかもしれないですねー

 

なんてことをここ数日、つらつら考えていたのでした。