よいお天気が続きますね。
気温もぐんぐん上がっているようです。
週末はもっと上がるらしいので、暑さ負けしないように用心しときましょね。
昨日もたいへんよいお天気で、珍しく夫と休みが重なったので、
吹田まで出かけてきました。
目的は、観覧車・ニフレル・太陽の塔の3つ。
実はわたくしたち夫婦は、観覧車マニアで、どこへ旅行しても、
観覧車がそこにあれば必ず乗ることにしています。
北海道でも仙台でも乗りました。
なのに、なぜかこの近場にある日本最大の観覧車には未だ乗っていなかった。
さすがに日本一だけあって、めちゃくちゃ大きいです。
平日の午前中だからか、ガラガラ。
万博公園の太陽の塔の向かい側にあり、360°遠くまで見渡せます。
風景を見るのに懸命で、足元がスケルトン仕様になっていることに、
降りる頃まで気づかなかったほど、よい眺めでした。
乗り場のあたりで「乗ろうよ」という女性に、母親らしき人が、
「いや! こんなん乗ってる時に地震が来たらどうするの!」と
断固拒否してらしたんですけど、たしかに、あれに閉じ込められたら、
と思うと乗れませんよね。
思わないことにして乗りますけど。
とってもオシャレな水族館のニフレルも、ずっと行ってみたかったところ。
水槽、距離感、照明など、工夫が凝らされていて、見せ方が非常にうまいです。
圧倒されるような量や、種類はないのですが、身近に感じられ、たのしめます。
ここはいま、ミニカバの赤ちゃんが大人気。
そらもう、誠にかいらしいコでした。
まったく物怖じせず、愛嬌をふりまき、見ている人たち全員を骨抜きにしてました。
もうみんな、デレデレです。
ぜひ見に行ってください。たまらんかわいさです。
で、太陽の塔です。
以前、内部に入るチケットを入手しようとしたら、いっぱいで断念したのですが、
公開からしばらく経ったのと、期限付きではなくなったのとで、
今回は前日に簡単に予約できました。
必ず前日までにネット予約、が原則です。
30分刻みで、17名ずつ入場します。
写真撮影してよいのは、1階の部分だけ。
なにしろ約50年前のものなので、劣化もしていたのを
修復したり、新しくしたりして、耐震補強をして公開されているんですね。
いかにも岡本太郎さんらしくてとてもいいと思っていました。
万博で、岡本太郎さんをプロデューサーに抜擢したのは英断だったよなあ、
と感心していたのですが、今回、内部に入ってみて、改めて、
太陽の塔はすごい! と実感しました。
それは、内部の展示物がすごかったというよりは、構造がすごいなあと、
心底感動したからです。
太陽の塔は、形状もデザインも奇抜で独特です。
しかも内部に人が入れるようになっており、巨大な作品も収まっている。
あの時代にですね、作品のイメージを壊さず、あのスケールで造った、
というのがまずすごいです。
素材も限られるだろうし、それを形にするには相当な技術が必要です。
しかも安全に、ですからね。
「大阪城は誰がつくったでしょう?」「大工さん!」
というなぞなぞがありますけれど、わたしは岡本太郎さんもすごいけれど、
あれを造り上げた技術者集団は、めちゃくちゃすごかったよね!!
と思わずにいられません。
大量のコンクリを固めた巨大建造物を持ちこたえるだけの基礎や、
左右に飛び出している腕の部分は、どのように支えられているのか、など、
想像を絶する苦労があったと思うんですよ。
実際、内部に入って、腕の部分を見たときに、
やっぱりこれだけの鉄骨が張りめぐらされてるんやなあ、と納得でした。
当時、あの腕の中は非常階段になっていたらしいのです。
腕から出たところが、大屋根につながっていたということで。
なるほど~~~
わたしは万博に行って、肉眼で太陽の塔を見たはずなのですが、
その時、子ども心に、どういう感想を抱いたのか、全っ然!覚えてないんです。
なんということ。
きっと、きらめく各国のパビリオンのほうに興味が引っ張られてたんでしょうね。
子どもだったしねぇ。残念です。
あの巨大な太陽の塔を造るのに携わったたくさんの人々は、
ひとりひとり名前が残されているわけではありません。
それはもう、失敗が許されない困難な一大プロジェクトだったわけですよね。
だけど、関わった方は、みなさん、
「あれはほんまに大変やった、、、、」
と思いつつも、一生の誇りにされたんじゃないでしょうか。
万博後もずっと太陽の塔が残されて、ほんとうによかった。
心からそう思いましたね。
内部の作品は、愛嬌もあり、自由で、普遍的で、生命の力を感じます。
岡本太郎っぽさがあふれていて、思わず、頬が緩んでしまうんですよね。
それでも、わたしは、内部よりも、やっぱり外側が魅力的だし、
あの塔そのものの存在が素晴らしいなと思いました。
約50年経った今も、古びていない。
あれを見て「昭和だなあ」と嘲笑する人って、いないですよね。
帰り道、夫が「太陽の塔は、現代の土偶だな」と言っていました。
素朴でありながら、おおらかなエネルギーにあふれ、
生命の歓びにも通じるような感覚は、土偶に通じるものがあるなあ、と。
わたしにもその感覚は腑に落ちるものがありました。