店舗休業して2週間。
毎日どう過ごしているかというと、まず家事ですね。
元々、わたしくらい専業主婦に向いてる人間はいないんじゃないか、
(ああ、それなのに専業主婦にはなれないサダメ、、、)
と思ってるくらいなので、家にずっといるのは何ら問題ありません。
でもね、それって、いつでも出ようと思えば外に出られて、
行こうと思えば行きたいところへ行ける、っていう前提があるからなのだ、
ということを痛感しています。
実際に、行くかどうかは別で、行きたいなあ、明日行ってみよかなあ、
と楽しみにできることが、自由ってことやったんですね。
なんでもそうなのでしょうけれど、その立場になって、経験して初めて、
痛いことが痛いとわかるわけで。
来月の店賃をどうしようか、この状況で何か月辛抱するべきか、
という、もっと切迫した問題があるわけですが、いますぐの判断は難しい。
それならば、とりあえず新しいレシピを試してみようか、という毎日で。
もちろん家事だけじゃなく、仕事もやっています!
今月の、電話、メールでのご依頼は、全員、リピーターさんでした。
うれしいです。
こんな時に思い出して、連絡をしてきてくださるってね。
とてもありがたいです。
話していると、電話の向こうで笑ってらっしゃるお客さまの笑顔が浮かんで、
わたしのほうが癒されます。
お送りしたメールに、丁寧なご返信をいだだいて、ほっとします。
対面での占いが何よりも好きではありますが、電話やメールもいいものですね。
でもそれは、いま時間がたっぷりあって、ゆっくり向かい合える、
という状況だからよけいにそう思えるのかもしれません。
いずれにしても、お客さまあっての占庭です。
いつもそう思ってきましたが、その意味が一層、沁みます。
今朝、SNSでこちらが期間限定で無料配信されているのを知りました。
スーパー歌舞伎Ⅱ『新版 オグリ』市川猿之助 フルバージョン @京都南座
街角でポスターを見ていて、おもしろそうだなあ、と興味はあったのですが、
他の舞台と同じように、上演中止になりました。
歌舞伎もスーパー歌舞伎も一度は観てみたいけれど、チケット代も結構するし、
なかなか、えいっと腰が上がらずにいたので、この無料配信はうれしい!
ほくほくと見始めました。
京都南座バージョンということで、ところどころにご当地ぽい台詞も出てきます。
デジタルとアナログのコントラストがたまりません。
伝統芸でありながら、サービス精神あふれるエンターテイメント。
風刺も効いていて、ぐいぐい引き込まれます。
が、無料で観られる、とほくほくしていた気持ちは、見ている内に、
どんどん萎んでいきました。
ああ、ここで、どっと笑いが起きたな、ここでうわーっと拍手がわいたろうな、
ここはすすり泣きが聞こえただろうな、と思わずにいられないんですよ。
フィナーレは、観客も一体になって、めちゃくちゃ盛り上がったに違いない。
「無観客」のつらさ、痛さとはこういうことか、と実感しました。
もう、残念で残念で。
素晴らしければ素晴らしいほど、その無念さが胸に迫ります。
もちろん、それは、タダで観せてもらっている者の感想であって、
演じている方、つくってきた方、裏方、劇場の関係者、みなさんの痛みは、
そのはるか上にあるわけです。
そんなことが、いま日本中、世界中で起こっている。
その一端に触れた気持ちになりました。
こうして発信してくださった思いをちゃんと受け止めないと、ですね。
期間限定配信は、19(日)まで。
絢爛豪華な芸の異世界を堪能できますよ。