京都 四条高倉の占庭から

人相を悪くしないだけではなくて

四日前の金曜日に放映された、NHKドキュメント72時間」、

占庭のすぐ近くのコーヒー豆スタンドのびーんず亭さんが舞台の回でした。

こちらのコーヒー豆は、何度か買ったことがある程度で、

わたしは全然いいお客ではなかったのですが、お店の方がみなさん感じがよく、

いい印象を持っていたので、なんだかうれしかったです。

さすがにテレビの反響は大きくて、翌日の土曜日は朝から行列。

日曜もずっとお客さんが並んでらして、急に人気スポットになっちゃったなー

という感じです。

ほんとうに小さな小さなお店なので、これは一大チャンスですよね。

このにわかな人気が今後にどうつながっていくのか、気になるところです。

 

余談ですが、このお店のお隣に女性ばかりの鳥肉店がありましてですね、

こちらのお店の方もみなさん明るくて、すごく感じがいいんですよー

唐揚げ、焼き鳥、チキンカツなどの手作りお惣菜も売ってらして、

これがまたリーズナブルでおいしい。

お昼ごはんのおかずに、ほんのちょっとだけ買うこともできるので、

とても助かっています。

対面で量り売りしてもらえるお店って、ありがたいですね。

街中の大きな百貨店のすぐそばに、こういうお店が並んでたりするのも、

京都のいいところだなあと思います。

 

さて、今日は、以前も書いたことがある、人相についての話なのですが、

ちょっとそれに追加したいことが出てきたので、そのお話を。

 

人の顔は、形状記憶装置みたいなところがあって、

その人の心持ちや口癖などが、長年重なって作られていきます。

なので、若い方よりも、中年以降の方のほうが、その方の「本性」が、

お顔に出ているなあと感じます。

いつも不平ばかりを口にしていると、やっぱり不満そうな顔になっていくし、

楽観的な方は、ほがらかなお顔立ちになっていくのだなあ、と。

だから、恨み、妬み、嫉み、後悔、悪口を言ってると、人相が悪くなります、

ということなのです。

もちろん、そういうことをひと言も口にしちゃダメ、っていうんじゃないですよ。

あまり頻繁に、繰り返し言わない方がいいだろうな、ということで。

悪口を言ってるときの自分の顔を自分では見られないわけですけど、

いい顔はしてないはずです。

わたしはいろんな方のいろんなお話を聴くのが仕事なのでわかりますが、

そういう時は、誰でもどうしたって憎々し気な顔になってしまいます。

 

でもね、そうして黒い気持ちを吐き出して気持ちを切り替えられたり、

ちょっとスッキリされたのなら、OK。

それで少しでも黒い気持ちを手放していただけたのなら、

こちらとしましては、お話聴けてよかったなあ、と思えます。

 

けれども、そういった感情を手放さず、ずっと持ち続けていると、

それは表情に刻まれてしまうんですね。

もちろんその方の人相は、福相から遠ざかってしまいます。

運にも見放されてしまうので、それはやっぱりよくないです。

だから、憎しみや恨みばかりを繰り返し口にするのはおやめになったほうがいい、

ご自身のこれからのために、と思っていたのです。

 

けれども、最近、ちょっと気持ちが変化してきました。

自分の中の黒い感情を吐き出してキレイになれるかどうかは、

その吐き出し方にもよるのかもしれない、と。

思い切って話してみた最後、ちょっと笑顔になれるかどうかが、

ポイントのような気がしてきたのです。

つらかったこと、誰かを恨んできたこと、妬んでしまったことなど、

話し終えられて、ご自身の中で何らかの区切りがついたら、

ちょっと恥ずかしくなったり、しょうがないよねと思えたりして、

ふっと笑顔が浮かぶ方が結構おられます。

そうするとね、その方が負っていたダメージが軽くなるように思えるんですよ。

苦いお顔のままだと、ダメージは少しも軽くならない。

スッキリ爽やかでなくてもいいので、笑顔で話を終わらせるというのは、

自分自身のダメージを軽減させる効果もあるんじゃないかと思うようになりました。

 

実はわたしは昔から、いろんなトラブルや、イヤなことがあった後、

「それでもまあ、〇〇にならなくてよかったわ」

となんでも「よかったわ」で話を終わらせたいクセがあったのですが、

あれは、強制的に自分のダメージを軽減させようとしていたのかもしれません。

これはもう人相云々の話じゃないなと思ってですね、

人相を悪くさせないためというよりも、ほんの少しかもしれないけれど、

ご自身をダメージから守り、いまよりも気持ちを落とさずにいるために、

つらい話の最後を苦いお顔で締めくくらないでね、とお伝えしたいです。

 

ひとりでグッとガマンし続けてるとね、その痛みはずっと加算されていって、

減らないんですよ。

「あー も~う、ホントやだ、やだ!」と明るく言い放って、ちょっと手放す。

「ほんま腹立つーーー!」と言ってから、二ッと笑ってみる。

ムリくりでもいいんです。

手放さないとですね、ヘタすると死ぬまで加算を続けることになってしまいます。

この、「どこかで手放さないと、一生モンになってしまう」話は、

また改めて書きたいと思っているのですが、この「どこかで手放すキッカケ」を

見つけるためにも、日ごろの積み重ねが効いてくるだろうと思います。

眉に唾をつけながらでもよいので、どうかひとつ、心に置いてくださいますように。