京都 四条高倉の占庭から

「陶と貼り絵の手しごと展」ギャラリー空・鍵屋

ついに今朝の新聞に、京都の桜を見に行こう!特集が載っていました。

また、大勢の人が全国から、いや、海外からも、どっと繰り出して来られる

あのシーズンが迫っているということですね。

今日はまだ寒いですが、奈良のお水取りも終わり、もうすぐお彼岸。

みなさん、春が、春が来ますよーーー

 

いえ、わたしは別に春が好きってわけでもないんですよ。

ただもう、とにかく冬の服装に飽きてしまったんです。

毎年、同じ理由で春を待ち望んでる気がします。

日本に四季があってよかった。

 

さて、またまた個展のお知らせです。

祇園にありますギャラリー空という、京菓子の老舗・鍵善良房さんのスペースで、

「陶と貼り絵の手しごと展 土 + 和紙」という二人展が本日から始まりました。

お店 | 鍵善良房

 

紹介と詳細につきましては、頂戴したDMから転載いたしますね。

『陶』平野絵美

京都府立陶工高等専門学校卒業。

2010年から3年間石垣島で生活。

シーサーとやちむん工房「凛火」で働く。

現在は地元京都でシーサーを中心に招き猫、干支などの縁起物の置物、

豆皿を作陶。

今回は楽焼の雛人形も展示販売します。

 

『貼り絵』林原伸樹

1958年京都に生まれる。

2010年右上肢・右下肢・言語機能障害のため、1級身体障害者認定を受ける。

2015年「京都とっておきの芸術祭」で京都府知事賞を受賞。

2016年「脳卒中失語症の三人展」を開催。

同年「京都とっておきの芸術祭」で佳作受賞。

 

こちらの林原さんから、この二人展のDMを頂戴しました。

実はこの方、占庭移転前の店舗の大家さんだったのです。

6年前、京都で占いの店を始めようと店舗探しをしている時、

たまたま物件をネットで見つけまして、早速伺いました。

オシャレなデザインのビルの2階で、南側の大きな窓からサンサンと陽が降り注ぎ、

内装もとてもセンスのいいお部屋でした。

ひと目で気に入ったのですが、とにかく広くて。

ひとりで占いをするためだけにお借りするには、贅沢すぎる空間でした。

正直にそうお伝えすると、

「実はぼくがここでカフェをやってもいいなと思っているんです」

とおっしゃるので、お身体が不自由なのに、なんて意欲がおありなのだろう、

すごいなあ、と感心しながら、それではこのお話はなかったことに・・・

と帰ろうとすると、

「占いで使うスペースをお貸しするから、一緒にやりませんか?」

とおっしゃってくださったのです。

それはもう願ったり叶ったりのお話で、あまりにもわたしに都合がよすぎる話に、

ほんとにいいんですか!?

と不安になったほどでした。

 

スペース貸しというのは例がないから、と間に入った不動産会社の人は

難色を示されたので、結局は、不動産屋さんを介しない信用貸しを

してくださったんですよねぇ。見ず知らずのわたしに。

本当にありがたいことでした。

 

林原さんは、紹介文にもあるように、脳梗塞でお身体と言葉が不自由です。

けれども、左手に杖を持ち、おひとりでバスにも乗って、どこへでも行かれます。

言葉が出にくい時もありますが、ちゃんとお話ししてくださるし、

コミュニケーションを取ろうという意欲があるのです。

とにかく、好奇心旺盛で、やる気にあふれ、ものすごく前向きな方。

一級建築士さんでもあり、ハイセンスで機能的なビルは、ご自身の設計なのでした。

 

貼り絵を始められたのは、病後数年経ってから。

その細かい作業を効き手ではない左手でされていることにも驚嘆しますが、

配色の斬新さや、ハッとさせられるキレのよさ、ユニークな造形など、

本当に素晴らしい作品を生み出しておられます。

昨年の三人展も拝見しましたが、とても素敵で見入ってしまいました。

 

今日からの二人展は、ロケーションもいいところです。

期間中は気温も上がってきそうですので、ぜひどうぞ。

 

☆開廊時間☆

16(木) 12時~18時

17(金)~19(日) 11時~18時

20(月・祝) 11時~16時

成し遂げる人 成し遂げなくていい人

昨日の岡山での出張鑑定は、なごやかで、たのしい時間でした。

お世話になったみなさま、ありがとうございました。

また、よいご縁をいただいたなあと、うれしい気持ちでいっぱいです。

 

久し振りに新幹線で帰ってきまして、新大阪から大阪への在来線の車窓から、

梅田のビル群が見えてくるのですが、それを見て、

「ああ、帰ってきたなあ。やれやれ」と感じました。

関西へと引っ越してきて11年弱。

いつの間にか、梅田をテリトリーと認識するようになっていたようです。

まあ、そうは言うても、全然、都会のヒトって感じではないんですけれどね。

 

 

さて、と。

久し振りに占いのことも書きますね。

どなたの周りにも、すごく熱量の高い人、やる気満々な人、行動力抜群な人、

っておられますよね。

とても陽気で、周囲をも巻き込んで、グングン広げて動いていくタイプ。

そういうタイプの人は、勇気と元気をくれるとてもありがたい存在なのですが、

反面、そうでないタイプの人を気後れさせてしまう場合もあったりします。

「行動あるのみ! なんで今すぐ動かないの?」

と言われることで、追い詰められたような気持ちになる人だっておられますよね。

そうおっしゃった方は、まったく悪気もなくて、純粋に

「なんで?」っていう疑問を投げかけただけなんです。

こういうなんでもない気持ちのすれ違いというか、ちょっとしたチグハグさ、って

よくあることだと思うんですよ。

これを占い的に分析するなら、持って生まれたものの差も影響してるかも、

と考えるわけです。

 エネルギー量

 運気の強弱

 課せられた役割

 アウトプット人なのか インプット人なのか

 能動的か 受動的か

これらは、生まれた日の星の並びで、3~4割は決まっているとされています。

もちろん、6~7割は他の要素で築かれていくので、このまま、

というわけではありません。

けれども、やはり「持って生まれたもの」という影響も侮れない、ということです。

 

「この世に生を受けたからには、何かを成し遂げなければ!」

と高い熱量を発しながら、積極的に道を拓いていこうという方はまぶしいです。

目立つし、華やかにも映ります。

でも、みんながみんな、それを目指さなくてもいいと思うんですよねー

世の中の人、みんながそんな人ばかりだったら、活気があり過ぎて、

うるさくてしょうがないかもしれないですよ。

いつも思うのですが「成し遂げる」のに向いている人と、そうでもない人、

やっぱり分かれるんですよねぇ。

 

で、成し遂げるっていうのは、いったい何なんだろう、って考えると、

何らかの成果を残すとか、いわゆる成功者になるとか、人民を救うとか、

ふつうに生きてるだけではできないことをやってのける、

っていうイメージが浮かびます。

うん。えらいね。

努力と、根性と、精進と、頭脳と、体力も必要でしょう。

ラクをしていてはダメで、いろんな面で、ひとよりも秀でてなければなりません。

確かに、立派です。

うーーん、やはり、わたしはそっち側のチームではないな、

と書きながら改めて思ってしまいました。たはは。

 

で、じゃあ、成し遂げられない人は、ダメなのか?  というと、

そんなことはない!  と、これまた声を大にして言いたくもあるのです。

それは、自分がそっち側のチームゆえの自己弁護ではありませんよ。

 

この世界の片隅に」という映画をご覧になってない方には、

よくわからない例になってしまうのですが(ごめんなさい)、

あの映画の主人公のすずさんは、何かを成し遂げようとか思ってなかっただろう、

って感じます。

すずさんは、戦時下で、日常を守って生きようとした若い女性です。

それは自分のためとか、だれかのためとか、それすらも意識してなかったと

思うんですよね。

ただ、誠意をもって今日を生き、明日を生きた人生であったろうと思うのです。

映画を観たときに、それをとても立派であったと感じたし、感動もしました。

人の一生って、命をムダにしなければ、それで十分なのではないかと思えます。

成し遂げられる人も、成し遂げられない人も、同じようにひとつの命として、

同じだけの価値があるのだと。

 

けれども!

そこで占い的に問題になるのが、成し遂げられるだけのものを持っていながら、

そういう生き方を選んでない方なのですね。

元々、それだけの強い運気や、エネルギーを持っているわけですから、

それを存分に消耗してこそ、十分な生き方として完成するのです。

成すために困難に立ち向かってこそ活きるエネルギーであって、

易きに流れて余らせてしまったエネルギーは困ったことになってしまいます。

なんと申しますか、不毛な困難を連れてくる場合もあるのです。

ですので、エネルギーの強い人は、ぜひ、有効な消費をしていただきたい。

ということから、不本意ながら、わたしも占い師として、

それほどやる気のない人のお尻を叩かねばならない場合もあります。

もし、叩かれたなと感じた方がおられましたら、

これも運命だと思って、がんばってみてください!

今週土曜日は臨時休業させていただきます!

明後日11日(土)は、岡山への出張鑑定のため、臨時休業させていただきます。

翌日の12日(日)は、通常営業いたします。

 

昨日のブログをお読みになった方で、なんと同時代ギャラリーまで

足を運んでくださった方がありまして。

その感想をお聞かせいただきました。

 

行ってきました。狭いけれどゆったりしてるんです。

 座って読ませていだだきました。

 みゆきさんそのものが本の中にいるようでした。」

 

ですって!

うわーーーん。なんてうれしい感想なのでしょう。

この寒い中、ほんとうにありがとうございました。

みなさま、もし、お近くを通りかかられましたら、どうぞお立ち寄りくださいね。

 

さて、毎年この時季になると、

「花粉症じゃないはずなんだけど・・・・」と言っていることを

いい加減認めねば、と今年は思っています。

そんなに大したことはないんですよ。

けれども、影響は否めない、というところで。

 

それでもたまの遠出は楽しみです。

いつも岡山へ帰省するときは車なのですが、今回は久々の新幹線です。

土曜日、がんばってきます!

文章を「展示」する意味

以前にご紹介していました【「ここにあるもの」衣笠美春】が、

同時代ギャラリーにて、昨日から始まりました。

衣笠美春さんが、京都で仕事をしている人7名にインタビューし、

書き上げた文章が展示されています。

写真も少し。

 

初日の昨日、占庭を少し早めに閉め、お邪魔してきました。

四条通を藤井大丸まで東に進み、御幸町を三条まで上がります。

同時代ギャラリーが入っている1928ビル(旧毎日新聞社ビル)は、

京都市登録有形文化財なのだそうで、独特の雰囲気のあるレトロビル。

 

この1階の右手の窓がギャラリーの「コラージュ」というスペースで、

展示がされていました。

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(どうにも毎度イマイチな写真ですみません・・・・)

 

中の様子はこんな感じ。

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7人の写真と短い紹介文があり、立て掛けてあるハードカバーの冊子を手に取り、

インタビューをまとめた文章が読めるようになっています。

 

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この右端がわたし。

写真はわざとボカしました・・・・なんてことはなく、

ちゃんと撮ったつもりなのに、どこにもピントが合っていないって、

どういうことなんでしょうか。

 

美容師さん、パン屋さん、古書店さん、着物屋さんなど、色々な職業の方が、

 なぜこの仕事を始めたのか?

 何を大切にしているか?

 これからどうしていきたいか?

などの質問に答えています。

 

そして、おひとりおひとりの冊子とは別に、同じ質問のアンケートに答えた

まとめの冊子があったのですが、それぞれの個性が出ていて楽しかったですね。

もちろん、わたしもそれに答えているのですが、

すごく間抜けな返事をしているので、ちょっと恥ずかしい。

けれども、それもわたし、ということですね。

 

座って読めるように椅子も置いてありまして、自分の分も含め、

7人分を全部読みました。

書き手の衣笠さんの誠実でまじめなお人柄そのままの文章でした。

インタビューの切り取り方も、尖らず、奇を衒わず、

それでいて、熟考してここを選ばれたんだな、というのが感じられました。

 

「お話を聴いて、それを文章にして発表したい」という思いを

フリーペーパでもなく、ネット配信でもなく、展示という形で実現されたところに、

つくづく感心してしまいます。

一番、手間も暇も費用もかかったでしょうにね。

だからこそ、その形になったものをたくさんの方に見ていただきたいなあって、

思ってしまいます。

わたし自身としましては、恥ずかしさもあるのですけれど、

応援したい気持ちの方が勝りますもの。

 

三条通御幸町通も、オシャレなところで、おもしろいお店がたくさんあり、

ぶらぶら歩きにも最適です。

同時代ギャラリーは無料ですので、足をお運びいただけましたらうれしいです。

期間は12日の日曜日までと短期間ですので、ぜひどうぞ。

www.dohjidai.com

 

 

 

 

 

anan「あなたの幸せ、占います」

また真冬のような寒さが戻ってきましたね。

3月に入ると、重いウールのコートに袖を通すのはもうイヤになるんですが、

背に腹は代えられません。

伊達の薄着ができる年齢ではないので、長いウールコートを着て来ました。

正解。

気温が低いだけではなく、風も強いので、寒いこと寒いこと。

明日はもう一段寒いのだとか。

みなさまも体調を崩されませんように。

 

明日は、3月8日。

これ、何の日かご存知ですか?

町屋の日なんですって。

なぜ?

March 8 = まーちや~~~~

ってことらしいです。

うん。苦しいですね。

もっと無理したら抹茶の日にもなりそうです。

と思って、もしかして、ホントに抹茶の日だったりして~

とググってみましたら、抹茶の日は、2月6日でした。

(茶道で釜をかけて湯をわかす道具「風炉」から「ふ(2)(6)」の語呂合わせから)

やっぱり、無理すぎるわねぇ。

 

そして、本日3月7日発売のこれ ↓

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毎回、楽しみにしているananの占いムック本。

なんと申しますか、フォントや色合い、バランスなどのデザインが、

どうもイマイチ垢抜けない印象ではありますが、中身は充実。

今回も、じっくり読み込めるお話がぎっしりで、

占い好きにはたまらない内容でした。

おもしろかったわー

 

石井ゆかりさんと鏡リュウジさんの「幸せ」についての対談が実に奥深くて、

占いを通した哲学みたいな感じでね。

ああ、わかるわかる。ほんとほんと。

と思いながら読みました。

対談の中で石井さんは、こうおっしゃっています。

 

今が「幸せではない」と思っていないと、何か悪いことが起こりそうで不安、と思えるのかもしれません。今幸せだと認めてしまったら、これ以上は何ももらえなくなるのでは?とか。

 

これ、まさに日頃、お話を聴いていてよく感じること。

よくぞうまく表現してくださいました! と膝を打つ思いでした。

本当にこういう方、多いんですよ。

 

 現在、切羽詰った悩みはなく、生活には困っておらず、

 不幸か?と訊かれたら、決して不幸とは言えない。

 さりとて幸せか?と訊かれたら、これが本当の幸せとも思えない。

 いったい自分にとっての幸せって何なの?

 

ってところに戻ってくるような方。

不幸ではないと思うけれど、幸せだとは認められない。

そこまでは満ち足りていないわ。

ということなのでしょう。

それをサクっと的確に表現される石井ゆかりさん。

さっすが~~~~! と思わずにいられませんでした。

 

で、占いについての内容は、わたしは〇〇座だから、今年の運勢は?っと・・・・

みたいに、ただ読むだけではなくて、簡易ホロスコープも作れたりして、

一歩踏み込んだ占いに触れられます。わくわくします。

 

が、一歩踏み込んだら踏み込んだで、

 ああ、奥はもっともっと広がっているんだろうなあ。おもしろそうだなあ!

と占いフリークの血が騒ぐわけですけれどね。

これ以上、あれこれ手を広げると収拾がつかなくなりそうで、

楽しむところで留めています。

 

他にも、マヤ暦やカバラ数秘術、輝翔運命暦など詳しく載っていて、

いろいろ読み比べて、自分に合った占いを見つけてみるのも楽しいと思います。

合う、合わない、なんてよくわからない、と思われるかもしれませんが、

読み比べてみると、しっくりくる、こないが感じられると思います。

 

やっぱり占いはおもしろいなあ。

とわたしはここへ戻ってくるのでした。

昨日、今日と春めいている京都です。

また寒さも戻るのでしょうけれど、ちょっと心が浮き立ちます。

 

占庭は遠方からのお客さまも多く、ありがたいなあといつも思っています。

昨日は、岡山からご一家と、大阪から。

今日は、東京、滋賀、兵庫からと、京都以外のところから、

たくさんいらしてくださっています。

遠くは北海道、沖縄、海外在住の日本人の方もおられました。

それはやっぱり、京都の強みということですね。

いくらなんでも、占庭で占いをするためだけに、遠方から来られることは、

ほとんどありません。

そう、ほとんど、と申しますのは、ごく稀に、そういうありがたーいお客さまも

いてくださるのです。

けどまあ、ふつうは、京都旅行のついでに立ち寄ってくださる、ということで。

 

「どこかで占いを」とネット検索で見つけてくださる方もあれば、

「京都へ行く機会があったら寄ってみよう思ってたの」

とおっしゃってくださる場合も。

占庭は交通の便がいいのと、大丸の隣という、わかりやすい目印があるので、

ご旅行でいらっしゃる方も、ここなら行けそう!と思っていただけるのかな。

 

ご旅行で来られた方には、占いの後、どこへ行かれるのか、

どこがよかったか、などを訊いてみます。

定番の観光名所よりも、意外な目的地、ということが多くて、おもしろいんですよ。

また、おいしいお店や、珍しいお店を教えてもらうこともよくあります。

わたしは京都在住ではないので、知らないことも多く、勉強になるんです。

こうして生きたデータを入手できるのは、とてもありがたいこと。

 

で、昨夜は岡山から来られた知人一家に嵐山の料亭を案内していただきました。

嵐山には何度か行ったことはあるのですが、阪急嵐山線に乗ったのは初めて。

のんびりした路線で、旅人気分をひととき味わえました。

嵐山は、観光に行こうと思うには近いし、フラっと行くには遠いし、

というところで、あまり足が向かないところでした。

えっともう何十年振りだったのかしら?と、早速、思い出せないくらいです。

その上、料亭なんて敷居の高いところでして。

ちょっと家族で夕飯に行こか!なんて、ありえませんしねぇ。

だいたい、どんなお店があるのかも知らないし。

ですので、お誘いいただいたこの折角の機会を逃してはならじ、と、

夫と一緒に行ってまいりました。

 

いやあ~日本料理というのは、芸術品だなあ、と思いましたね。

よくまあ、こんな手の込んだ細かい(めんどくさい)ことを!と感心しきりです。

ちんまりとしたお料理が、次から次へと、それはもうたくさんの種類のものが

運ばれてきまして、ひゃあ~、きれい~、おいしい~とうっとりです。

ああ、ほんとうに何という贅沢な時間だったでしょうか。

楽しい会話と、おいしいお料理で、しみじみしあわせを味わいました。

次は何年後になるかわかりませんが、たまの、たまーーーのこんな贅沢、

バチ当たらへんよね、と思えるいまの環境に感謝しなければ、ですね。

同時代ギャラリーにて

三条通は好きなお店がたくさんあって、よく歩いているところなのですが、

御幸町にある同時代ギャラリーというところは、全然知らなくて。

ええ、何度も何度も前は通っているので、レトロでカッコイイ建物だなあ、

という印象はもちろんあったんですよ。

けれど、それも風景の一部として見過ごしていて。

 

来週の火曜日から日曜日までの6日間、こちらのコラージュというスペースで、

衣笠美春さんの「ここにあるもの」という個展が開かれます。

同時代ギャラリーのスケジュール紹介のページによると、

 

京都で暮らし働く人を訊ね、インタビューをしました。

「どうしてこのお店(仕事)を始めようと思ったのか」お店を始めた経緯や、続けるなかで思うこと。

 

喫茶店にパン屋さん、本屋さんの店主に美容師や占い師など、気になるあの人にお話しを聞きました。そのインタビューを展示にします。

 

その場所に「一人の物語がある」と感じた時、町の風景が「同じようなもの」には見えなくなりました。「出会いたかったな」と思う物語は、案外近くにあるのかもしれません。あなたが今住む町にも、新しく住む町にもきっと。Schedule | 同時代ギャラリー

 

となっています。

実はこの衣笠さんとおっしゃる方、昨年、占庭へお客さまとして来られた方で、

「いろんな人にインタビューして、それを書きたいんです」

と話してらしたのですが、まさにその展示をされるということなんですね。

なにしろ文章なので、それをどんな形で展示されるのか、というのが、

見てみないとわからないのですが、興味津々です。

そして、この紹介文の中にある「占い師」とは、わたしのことでして。

インタビューされた7人の中のひとりなのです。

だからわたしもドキドキ。

そして、他の6人の方々のインタビューも読んでみたい!

 

衣笠さんが占庭へ来られた経緯も、本当に不思議なご縁でね。

去年のいつ頃だったかなあ。

たまたま読んだマヤルカ古書店さんのブログの文章がとっても素敵だったので、

思わず書き込みをしてしまったことがありました。

見ず知らずの方のブログに突然コメントするなんて、

まずしないことなんですけれど、その日は、なんか書かずにいられなくて。

それくらい、とってもいいお話だったんです。

で、そのコメントを読まれた衣笠さんが、コメント主に興味を持ってくださって、

占庭へおいでになった、という、細い細い糸がつながったようなご縁です。

わたしがマヤルカ古書店さんのブログを読んだのはその日が初めてで、

書き込みをしたのも、その時だけなんですよ。

そのたった一回のコメントが、こんな形になっていくなんて、

だーれも想像できないことですよね。

本当に人とのご縁は不思議なものだと、もうさんざん知っているつもりでも、

まだ、こんな驚くようなことがあったりして。

 

衣笠さんは、人の懐にグイグイ入って、なんでも聴いちゃいますね!

なんていうタイプでは、まったくなくて、控えめで、しとやかな、

実にかわいらしい女の子です。

自分の好きなことを形にしたい、っていうまっすぐなお気持ちだけで、

今回の個展に向かって進んで来られたんですね。

そういう人だからこそ、そのまじめで誠実な想いを応援したい。

と心から思います。

みなさま、ぜひおいでくださいませ。