京都 四条高倉の占庭から

客観的に考えてみる

11月もそろそろ下旬。早いですねぇ。

鴨川の川床は撤去され、紅葉見物に人がどっと押し寄せ、

インバウンドも修学旅行生も復活した京都は、活気にあふれています。

第8波に入ったとか言われてますけど、この冬はどうなるんでしょうかね。

 

占いに来られる人は、通りすがりになんとなく、という方もおられれば、

ものすごく悩んで悩んでどうしようもなくてすがるように占い来られた、

という方もあります。

「占い」に求めることや、熱量が人によって違うわけです。

なんとなくの場合は、こちらもけっこう気楽におしゃべりしたりするのですが、

ものすごく追い詰められているとか、もう後がないんです! みたいな方だと

まずは落ち着いていただかなければなりません。

あれもこれもいっぺんに考えてしまって、混乱されている場合も多いので、

ひとつずつ質問しながら整理整頓していきます。

そして、状況や心境をできるだけ具体的にお話しいただいて、

どのような着地点を望んでおられるのかを推しはかり、

そこへ近づくにはいまの運気をどう活かせばよいのか、

動くタイミングはいつがよいのかなどを探っていくのです。

 

その過程は共同作業なので、うまく息が合えばするするとほどけていきますが、

合わないと解きほぐすのに時間がかかります。

また、こころのなかを開けて見せてくださると、焦点を絞りやすくなります。

これがね、難しいんです。

ガッチリ鍵がかかっていて、なかなか開けてもらえないこともあるし、

なかにはフェイントをかけて試されたりもされます。ほんまやめて。

他人に対してどれくらい用心深いかは、人それぞれですし、

初対面の占い師をどこまで信じてよいのか、

と疑うお気持ちもわからなくはないですけれどね。

 

いっぱいいっぱいになっている人、ヤケになったり絶望しかかっている人は、

ちょっと感情を横に置いてみて、客観視してみられるといいんだけどなあ、

といつも思います。

追い詰められている方の多くは、他人からの評価をとても気にしておられます。

どんな風に思われてるのか? って。

他人からどう見られているかは、他人じゃないので考えてもわからないんですよね。

わからないから余計に混乱するし、苦しくなるんです。

客観視するコツとして、目線を逆さまにしてみるといいかもしれません。

ご自分の状況、状態、心境、周りの環境など、

もうひとり別の自分がいるとして、その目線で見直してみる。

ええ、これは難しいことです。

でもまあ、できるところからひとまずやってみましょう。

 

「何をやってもうまくいかない!」という不満をこころから外して、

 自分はあれもこれもやってみた。

 うまくいかなかったけど、ちゃんと努力はした。

という事実を見てみる。

そして、

 それを自分ではなく他人が同じことをしていたら、

 自分はその人をどう思うだろう? 

と考えてみると、えらいよ、すごくがんばってたよね、と思えるかもしれません。

まずは結果以前の事実を認めることが大事。

実際、他人の評価なんて、変化していくものだし、アテになりません。

自分のジャッジのほうが信用できます。

そもそも「誰か」や「みんな」と比べてしまって、自分はダメだと落ち込む、

というのはやめましょう。

何ひとつよいことがありません。何ひとつです。

誰かやみんなのためにあなたの人生があるわけではないですしね。

 

しかしながら努力は必ずしも実るとは限らないもの。

では、

 今後も同じような努力を続けたほうがよいのか、

 方向性を変えたほうがよいのか、

 そもそもやめてしまったほうがよいのか、

を考えてみる。

 

 そこでどうしても自分が譲れないものは何だろう?

という風に、自分で考えを進めていけたらだいぶ客観モードに入れています。

バッチリ。

できなかったら、占庭へいらしてください。いっしょにやりましょう!

 

テンパると焦ります。

焦ると視野は狭まります。

視野が狭まると小さな世界に閉じ込められて息苦しくなってしまいます。

 

自分ひとりを客観的に見るのではなく、

自分も含めての周り全体を客観視してみてくださいね。

ご自身をちゃんといたわり、尊重するために。

なんだ、世界は広いんだなと思えたら、ほんとうに世界が広がっていきますよ。