京都 四条高倉の占庭から

遅刻の連絡

朝、起きると同時に聞こえていたセミの声が小さくなりました。

蝉しぐれという言葉は季語らしいのですが、最初にこの言葉をつくった人は誰なのでしょうかね。

毎年、シャワーのように降り注いでくるセミの声を聞くたび、蝉しぐれとはよくいったものだなあ、と感心してしまいます。まさに時雨ですよね。

いまはもうセミよりもトンボが存在を主張しています。

暑い暑いと言いながら、じわりと季節は前進していますね。

 

さて、今日は遅刻について書きますね。

わたしは時間に遅れるのがすごく気持ちの負担になるので、よほどの事情がない限り、遅刻することはまずありません。

それは学校へ通っていたときも、勤めていたときもそうでした。

人を待たせるのもしんどいので、待ち合わせには早めに行きます。

でも別に待つのが好きというわけではないんですよ。

よんどころない理由で遅刻する、ということは誰にだってあるし、その理由が「どうしても目が覚めなかった」だとしても、それはしょうがないとも思うので、呆れることはあっても、怒ったりはしません。

だけど、どれくらい遅れるのかは連絡してほしいです。

どの程度遅れるのかで、待ち方が変わるから。

待ち合わせ場所で待っていればいいのか、どこかでお茶でも飲んで待っていたほうがいいのか、待つ時間の長さによって違いますもんね。

 

それで、連絡のときにですね「急げばこれくらいで行ける」と目算した時刻よりも、少し多めに申告しておくほうがいいと思っています。

遅刻する時間を短めに伝えたくて、ギリギリ10分くらいの遅刻だと思ったら、

「10分くらい遅れてしまいます。ごめんなさい!」

と言いがちですけれど、そういうときは15分くらい遅れますと言っておいたほうが心証がいいです。

ギリギリ10分くらい、と思うときはたいがい12,3分はかかるものなんですよね。

急いている気持ちが目算を誤らせるんです。

「10分くらい」と言われると、最長10分待てばいいか、と待つ側は考えます。

だから、10分を過ぎると、2回遅刻したのと同じ印象を与えてしまい、ほんとに時間にルーズな人なんだなあ、と思われてしまいます。

多めに見積もっておいて、申告した時刻よりも少しでも早く着くと、

「あ、早かったですね。無理して急いだんじゃないですか?」

という展開になり、遅刻したのに、早めに来てくれたという印象を与えます。

 

占庭は予約制なので、時間よりもうんと早く来られる人や、連絡なく遅れられる人などもおられます。

いずれの場合も、相手の都合を思いやるような言動があれば、不快に感じたりしないものです。

その際の振る舞いに、かくありたいと思える方もあれば、反面教師にさせていただこうと思う方もあり、ほんとうにいろいろです。

きっと、お客さま相手の仕事をなさっている方みなさんの「あるある」ですよね。