京都 四条高倉の占庭から

雨続き

広く各地で長雨が続いています。

関西も、朝から雨ですが、もっと西の方はあちこちで被害も出ていて心配です。

とにかく早く雨が上がることを祈ります。

どうぞみなさまお気をつけください。

 

今日はキャンセルもあって、ご予約がおひとりもなくなったので、

占庭は臨時休業することにしました。

京都もまた緊急事態宣言されるようですし、この雨ですし、

ここは自宅から出ずに過ごすほうがいいだろうと思いまして。

 

新型コロナについては、出口が見えない状況で、気持ちがふさぎます。

ワクチン接種も、したほうがいい、しないほうがいい、

この薬がいい、いや、それはダメだ、

と、こうすべき、なぜこうしない、と強い主張が飛び交っています。

わたしもいろいろと読んでみて、自分なりに考え、選んでいるつもりです。

けれども、毎日がそれ一色になってしまうのは、しんどいです。

考えることを放棄するわけにはいかないけれど、

たまにはちょっと離れて、ひと息つきたくもなります。

 

どうひと息つくのか、といいますと、わたしはですね、

誰もいない家で家事をしながらとか、ひとりで車を運転しながら、

長く会っていない大事な友人知人に、久し振りに会った場面を想定して、

しゃべるんです。

あほみたいでしょ。自分でもそう思います。

 

 うわぁ~ いつぶりやろ。何年会ってなかったっけ?

 もう10年以上やんな。そらお互い年取るよね~

 元気やった? ご家族みなさんもお元気?

 いろいろあったやろねぇ・・・・

 

みたいに。

そうするとね、めっちゃ笑顔になれるんです。すごくナチュラルに。

うん、いわゆるひとり芝居ってやつですが、やっぱりちょっとあほみたいですね。

まあ、要するに、そういう機会をたくさん失ってきた、ってことなんですけど、

いつかまたそういう日が来る、と信じて、いまをやりすごすしかありません。

いつになるかわからないけれど、未来は一日一日の積み重ねの先にしかなくて、

急に解決を見ることは残念ながらないわけなので。

 

誰もがいまの自分が引き受けられるだけの不安しか受け容れられません。

だから、何を信用するか、誰を信頼するかが、それぞれ違うんですよね。

意見が分かれるのも当然です。

それも含めて、いろんな不安を「保留」にする強さも必要なのかなと思っています。

極端に断言される言説は、不安を一掃してくれるような気になりますけど、

実際のところ、何が正しいのか、どうすればよかったのか、は、

きっとこれから何年も経たないとわからないことなのでしょう。

とにかくいま、不安に押しつぶされないために、

心に風が通る隙間をつくっておきたいな、と思うのです。