京都 四条高倉の占庭から

悩むことから抜けられない人

ゴールデンウイークも後半に入りましたね。

高速道路の渋滞がたいへんなことになっていました。

今日はお天気もよいので、京都はすごい人出です。

毎年なんですけど、ゴールデンウイークって、占庭は結構、静かなんですよね。

今日ものんびりの一日です。

 

占いのお客さまで、

「特にいま、悩んでいることはないんですけど・・・」

とおっしゃる方も、意外と多いんです。

 そんな人がなぜ有料の占いにわざわざ? 

と思われますよね。

もちろん切羽詰まって駆け込むように来られる方もおられるにはおられますが、

こういう、

 なんとなく行ってみよう

 一度行ってみたいと思ってて

という方のほうが多いように感じます。

 

少し視点を変えて考えてみたいとか、自分のことを知りたい、

という方もおられますね。

 

かと思うと、常に悩んでらっしゃる方もあります。

出会いがないと悩み、恋人ができたら恋の行方に悩み、

結婚されたら今後の生活について悩み、

お子さんが生まれたら育児に悩み、という風に。

 

恋人ができてハッピー!

結婚生活たのしい!

元気な赤ちゃんが生まれてうれしい!

という瞬間があったはずなのに、そこは一瞬で通り過ぎ、

すぐに不安が大きくなってしまわれるようです。

 

悩む人はずっと悩み続けられるんですよね。

満ち足りた自分、しあわせな自分、幸運な自分を認めるのを

恐れてらっしゃるように見えたりもします。

認めてしまったら、それをいつか失うかもしれない、と怖くなる。

その怖さを持ち続けるくらいなら、違う小さ目の悩みを持ち続けるほうがラク

というところもあるのかもしれません。

もしくは、安定した自分に慣れていない。

不安定な自分を維持することで、いつもの自分だと安心できる、

みたいな感じも受けます。

時には、悲劇的な自分、不遇な自分であることで、

周囲から妬まれたりしない、攻撃もされない存在でいられる、

と信じているように見える方もおられます。

少しでも心穏やかに生きていくための工夫というか、

防御の在り方のひとつなのでしょう。

生きていくって、ほんとにたいへん。

 

いろんな方のお話を聴いていていつも思うのですが、

恐れながら生きていくのはちょっともったいなくないですか。

まだ起きてないことを先回りして悩んだり、想像して困ったりしても

心はくたびれて消耗します。

それらの大半は実際には起きることはなく、その消耗はムダに終わるんですよね。

そうせずにいられない気持ちもわかるんです。

わかるのですが、人生の多くの時間を費やしてしまうのは不毛すぎる。

トラブルやアクシデントのない人生なんてないし、

それらが起こったら、イヤでも向き合ってなんとかしていくしかないわけで、

振り返ってみれば、大変だったけどなんとかなった、無理くりになんとかした、

みたいな結末を誰もが経てきているのだと思うのです。

 

タロットカードの中に、

 悩みや不安を抱えている間はずっとそれを手放すことはできない。

 「悩み続けるのはもうやめよう」と自分自身が思わないことには終わらない。

というメッセージのものが2枚あります。

これは真理だなあ、といつも感心してしまうカードです。

 

もちろんトラブルやアクシデントを事前に回避することは大切ですが、

それに腐心しすぎるとかえって人間関係がギクシャクしたり、

本来の自分が見えにくくなってしまったりするんじゃないかと気になります。

悩み癖のある方は、

 悩み続けるのはもうやめよう、

と思ってみる習慣付けをしていかれたらいいのではないかと思います。

一生は短いです。

悩んでいる間に終わってしまわないように、

たのしいことやうれしいことをしっかり抱きしめる時間多め、にしたいですよね。