京都 四条高倉の占庭から

食欲のおかげ

我が家のすぐ近くの公園のソメイヨシノはもう満開です。

昨夜の雨で少し花びらが路面に散っていたくらい。

今年の花の季節はあっという間に過ぎていきそうです。

なんと路傍の田んぼにれんげもちらほら咲いていました。

まだ3月ですのにね。早い早い。

それでも今朝は風が少し冷たくて、季節がちょっと後戻りした感じ。

体調を崩さないようにしたいです。

 

雑多な家事のなかで、何がいちばん好きじゃないかというと、

わたしの場合はアイロンかけです。

これ、どうしてもやらなきゃダメ! 必須! というほどのものではなくて、

シワを伸ばして整えるとスッキリはするけれど、着たらまたシワになる、

という不毛な感じが積極的に取り組めない要因ではないかと思っています。

まあ理由はどうあれ、なんかとってもめんどくさい、と思ってしまうわけです。

ごはんを作るのがめんどくさい、というのをよく聞きますが、

わたしはあまり料理は苦にならないタイプなんですよ。

それはひとえに食いしん坊だから。

たまに、食べ物にあまりこだわりがなく、食べられたらなんでもいいの、

という人がおられますよね。

そういう人のほうが、料理に意欲を見出せないんじゃないかと思います。

だって、あれが食べたい! とか、あの味をもう一度! 

とかいう気持ちが希薄で、なんでもいいや、となると、

何を作ろうかと考えるところから面倒になりそうな気がします。

ああ、ひとりだったら何か買ってきて済ませるなあ、とか、

今日はカップラーメンでいいや、とかできるのに、、、、

と思うと、よけいにごはんを作りたくない気分が増していきますよね。

そんなに料理が苦じゃないわたしでも時々そう思います。

 

この前、作りたくない気分が続いたことがありました。

原因は食欲減退。

そもそも「食べたい」という気持ちが湧いてこないと、

何を食べたいかが浮かんできません。

そうすると何を作ればよいのか、、、、と途方にくれました。

そうか、いままでわたしは何らか食べたいものが常に頭にあって、

よし、今日はあれ、みたいに思いついていたのだということに気がつきました。

あれ食べたい、これ食べたい、という気持ちはいやしんぼではあるけれど、

結構役立っていたんじゃないか、と見直す気持ち。

 

そこで食欲があまりない時は、近くの直売所へ行って、旬の野菜を買ってくる。

スーパーで本日の目玉商品をとりあえず買ってくる。

をしました。

そうしますと、長年の間に培われた主婦の習い性とでもいうんでしょうか、

食材があれば、それらを早くよい状態の間に処理して食べてしまおうとするんです。

えらいもんですねぇ。習慣というか、条件反射というか。

それで、食欲がイマイチな時期はなんとかなりました。

いまはもう食欲もすっかり戻り、とりあえず買ってくるではなく、

ああ、おいしそう、あれを作りたい、という気持ちが自然に湧いてくるので、

買い物も、調理もたいへんスムーズです。

ありがとう食欲、ですよ。

失って初めて自覚することって、いろいろありますが、

まさか食欲でそれを感じるなんてねぇ。

いやいや、食べることは生きることの大事な基本です。

おいしく食べられるって、ほんとうにしあわせなことやなあ、と思います。